親知らずの抜歯・治療について|費用や治療期間・痛みも解説

「親知らずがズキズキ痛む」「抜歯って痛いし、費用も心配…」——そんな不安を抱えていませんか。
親知らずは生え方や周囲の状態によって、炎症を起こしたり、周囲の歯までトラブルを招いたりすることがあります。
この記事では、痛みが出たときの対処法から、親知らずの抜歯が必要になるケース、治療の流れ・費用感までを、わかりやすく解説します。
親知らずとは?

親知らずは、一番奥に生えてくる永久歯のことです。
医学的には「第三大臼歯」、別名「智歯(ちし)」とも呼ばれて、一般的に10代後半から20代前半に生えてきます。
遅れて生えてくるため、あごのスペースが足りずに 斜め向きに生えたり、歯ぐきの中に埋まったままになったり するケースも少なくありません。
生え方によっては、次のようなトラブルにつながることがあります。
・痛みや腫れ
・歯並びの乱れ
・隣接する歯の虫歯
放置すると炎症を繰り返したり、周囲の歯までダメージが広がることもあるため、症状がある場合は早めに歯科で状態を確認することが大切です。
親知らずが痛むときの対処法

親知らずの痛みは、周囲の歯ぐきに炎症が起きていることが多く、自己判断で様子見を続けると悪化する場合があります。
ここでは、受診までの間にできる「応急対応」と、歯科で行う対処の代表例を紹介します。
外側から患部を軽く冷やす
腫れやズキズキと痛みを感じる時は、冷えピタや氷を包んだ冷たいタオルで外側から軽く冷やすことで炎症を和らげる効果が期待できます。
ただし、長時間冷やし続けると血流が悪化して、回復が遅れることもあるため、冷やすのは短時間にして、痛みが続く場合は早めに病院で受診しましょう。
歯科でクリーニングして汚れを除去
親知らずの周囲は磨き残しが溜まりやすく、炎症や痛みを引き起こす場合もあります。
歯科医院で専用器具を使ってクリーニングすると、腫れや痛みの軽減が期待できます。
抗生物質や痛み止めを利用する
歯科で処方された抗生物質で炎症を抑えつつ、痛み止めを服用することで一時的に痛みが和ぐこともあります。
親知らずの抜歯が必要なケース

親知らずを残すか抜くかは、「生え方」「周囲の歯ぐきの状態」「トラブルの有無」で判断することが多いです。
放置すると隣の歯まで巻き込んで治療が大きくなることもあるため、気になる症状がある場合は早めに歯科でチェックするのが安心です。
親知らずや接の歯が虫歯になった場合
親知らずは一番奥にあるため歯ブラシが届きにくく、虫歯ができやすい歯です。
さらに、親知らずだけでなく隣の歯まで虫歯が広がることも。
進行すると治療が複雑になり、歯を残す選択が難しくなる場合もあるため、抜歯が選ばれることがあります。
腫れや痛みが繰り返している
親知らずの周りに細菌が繁殖し、歯ぐきが炎症を起こして腫れを引き起こす「智歯周囲炎」になることがあります。
炎症が慢性化すると顎の骨に広がる可能性もあるため、抜歯を検討するのが一般的です。
歯並びや噛み合わせに影響が出ている
斜め・横向きに生えた親知らずが隣の歯を押すと、歯並びが少しずつ乱れたり、噛み合わせのバランスが崩れたりすることがあります。
こうした悪影響が予想される場合、将来のトラブル予防として早めの抜歯が提案されることがあります。
歯科矯正を受ける予定がある
矯正を始める前に、親知らずが歯の移動スペースや仕上がりに影響することがあり、計画的に抜歯を行うケースがあります。
また、矯正後に親知らずが生えてくることで歯列に力がかかり、後戻りのリスクになることもあるため、状態によっては事前の抜歯がすすめられます。
当院は矯正抜歯も対応可能です
矯正専門のクリニックの多くは抜歯を行う器具を取り揃えておらず、抜歯を他院に依頼することも。
当院では抜歯の専門医が在籍しており、院内で全ての作業を完結できます。
※矯正器具がついている方は、全員矯正抜歯となります。保険をご希望の場合は、矯正器具を全て外してから来院いただく必要があります。
親知らずの抜歯でCTが必要になる場合
親知らずの位置が深い・埋まっている・重要な組織の近くにある場合、通常のレントゲンだけでは情報が足りないことがあります。
CTスキャンを使うと歯の構造を詳細に把握できるため、安全性を考慮した抜歯計画が立てやすくなります。
神経や上顎洞に近接している
親知らずが上顎洞の近い位置にある場合は、抜歯の際に上顎洞に穴が開き、口腔内と鼻腔が繋がってしまうリスクが考えられます。
口腔内と鼻腔がつながると感染症や鼻炎を引き起こす可能性も。そのため、CTスキャンで距離や位置関係を確認してから手術計画をたてます。
下顎の親知らずが神経管に近い
下の親知らずが、感覚に関わる「下歯槽神経」に近い場合は、抜歯時の神経への影響に注意が必要です。
万が一神経が刺激・損傷されると、下唇や顎周辺のしびれなどの感覚異常が起こる可能性があるので、CTで神経との位置関係を確認し、手術計画を立てます。
CTスキャンで痛みを軽減できる可能性も
CTは、親知らずの位置関係を立体的に確認できます。事前に難易度を把握できると、抜歯の手順を組み立てやすくなり、結果として手術時間の短縮や出血・腫れ・痛みの軽減につながる場合があります。
痛みをできるだけ抑えたいという方は、医院によっては自由診療でCTスキャンを選べることもあるので確認してみましょう。
抜歯後の傷口ケアに用いられるテルプラグとは?
テルプラグ(TERUPLUG)は、親知らずの抜歯などでできた抜歯後のくぼみ「抜歯窩」に入れて使用する、アテロコラーゲンを主成分とする保護材です。
患部にフィットして出血を抑えやすく、治癒をサポートします。さらに、食べかすの入り込みを防ぐ目的でも使われ、組織の回復を促しながら痛みの軽減や骨の吸収リスクを抑える効果が期待できます。
テルプラグの特徴を詳しく見ていきましょう。
テルプラグで上顎洞への感染予防
上顎の親知らずを抜いたあとは、傷口の状態によって上顎洞側へ細菌が入りやすくなることがあります。
テルプラグで抜歯後のすき間を保護し、外部刺激を減らすといった、感染リスクを下げる目的で使われることがあります。
テルプラグで下顎の痛みや腫れを軽減
下顎の親知らずの抜歯では、状況によって骨を削る処置が必要になり、術後の腫れや痛みが出やすい傾向があります。
テルプラグを使用することで、出血を抑えながら傷口を保護し、腫れや痛みを軽減したり、感染リスクを抑えたりする効果が期待されます。
テルプラグによる抜歯後の回復促進
テルプラグはコラーゲン素材で、傷口に馴染みやすいのが特徴です。特に、抜歯後にできるかさぶたが形成されにくいケースでも、回復をスムーズに進めるサポートになる場合があります。
親知らずの抜歯のタイミングはいつがいい?
親知らずの抜歯は痛みがない時期に行うのがおすすめです。
親知らずが強く腫れていたり炎症が広がっているときは、痛み・腫れを抑える治療を行ってから症状が落ち着いてから抜歯するのが理想です。
親知らず抜歯の流れ
当院での親知らず抜歯の流れをご紹介します。
※他院では流れが異なることもありますのであくまで参考としてご覧ください。
- STEP1
口腔内の検査 - お口の中の状態を検査し、抜歯における難易度を診断した上で治療方針を決めます。
親知らずが神経に近い場合など、症状に応じて歯科用CTを用いた検査を行い、肉眼では見えない部分まで三次元的に確認することで、最適な治療プランを立てていきます。

- STEP2
抜歯方法の説明 - お口の状態や親知らずの難易度により術式は異なるため、術前に治療プランを写真をお見せしながら分かりやすくご説明します。

- STEP3
クリーニング - 術前にはお口の中をしっかりと検査し、汚れが溜まっている場合はクリーニングしてから抜歯を行います。
※場合によっては、クリーニングを行わないこともございます。

- STEP4
抜歯 - お客様の痛みや不安に最大限の配慮をしながら、丁寧に的確に施術を行います。
症状に応じて当日に行う場合もあります。


痛み、腫れ止め「テルプラグ」
当院で扱う「テルプラグ」は、抜歯後の傷の中に入れることで傷口の保護や止血効果、腫れや痛みを和らげる、歯肉の中の骨の吸収を抑制するなどの効果を得られます。
また、このお薬は身体の中で自然に吸収されていくものなので、後から取り出す処置も必要ありません。
※ご希望の患者様は税込¥5,980の自費負担となります。

寝ている間に抜歯「静脈内鎮静法」
当院では麻酔だけを行う専門医が在籍しております。「静脈内鎮静法」という点滴で麻酔を行う方法になります。意識がなくなる全身麻酔とは異なり呼吸をしたまま呼びかけにも答えられる状態を保つように薬の量を調整します。(ほとんど術中のことを覚えていない状態です。)高度な技術のため通常のクリニックでは行えないケースが多いですが、当院ではご希望される場合に行っております。
※ご希望の患者様は税込¥77,000の自費負担となります。

抜歯後の食事制限・口内ケアについて

▼食事制限
・麻酔が残っている間は食事を控える
・数日はからいものなど刺激物を避ける
・アルコールは術後3日ほど控える
・喫煙は術後1週間ほど控える
▼口腔内のケア
・歯みがきは抜歯部位を刺激しないように行う
・傷が落ち着くまでは義歯はできるだけ外しておく
腫れ・痛みが落ち着くまでの期間・対処法
抜歯後は、腫れや痛みが2〜3日強く出やすい状態で、その後は1~2週間ほどで少しずつ落ち着いてくるのが一般的です。
ただし、抜歯から3日以上たっても強い痛みが続く場合は、抜歯後に顎の骨がむき出しの状態になる「ドライソケット」の可能性もあります。早めに歯科医院へ相談しましょう。
なお、ドライソケットは状況によっては、テルプラグの使用で予防が期待できます。
完全に回復にかかる時間・注意点
傷口がしっかり安定するまでには、おおむね2〜4週間かかることがあります。
いったん軽くなったのに再び腫れてきた、強い痛みが続く、違和感が悪化するなどの変化がある場合は、自己判断せず歯科医院で診てもらうと安心です。
親知らず治療に関するよくある質問

- 親知らずの抜歯はどれくらい時間がかかりますか?
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ケースにもよりますが、多くは30分以内に終わることが多いです。
- 親知らずが抜けないケースもありますか?
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親知らずがまっすぐ下方向に深く埋まっていて器具が届きにくい場合は難易度が上がります。
抜歯の難しさは、親知らずの位置や角度、骨や神経との距離で変わるため、口の中の診察だけでは判断しきれません。必要に応じてパノラマレントゲンやCTスキャンで詳細を確認し、適切な方法を検討します。 - 親知らずの抜歯に保険は適用されますか?
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虫歯や歯周病といった治療目的に伴った抜歯は、保険が使えることが多いです。
一方で、矯正治療の都合による審美目的の抜歯は、自由診療扱いとなりますので、事前に医師に確認しましょう。 - 親知らずの抜歯費用はどれくらいですか?
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目安として、1本あたり3,500円〜16,000円程度になります。
- 抜歯後の痛みはいつまで続きますか?
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多くは数日〜1週間ほどで落ち着いていきます。
ただし、抜歯部位の感染などが起こると痛みが長引くことがあるため、強い痛みが続く・腫れが増す・膿のような症状がある場合は早めに受診してください。
まとめ:親知らずのトラブルは早めの対処がおすすめ
親知らずは、放置すると痛みや腫れを繰り返したり、隣の歯まで虫歯・炎症が広がったりすることがあります。
気になる症状がある場合は我慢せず、早めに歯科医院で状態を確認しましょう。
あらかじめ抜歯の流れや術後の注意点を知っておくと、治療への不安も軽くなります。
他院で対応が難しいと言われた方や、大学病院の受診を勧められた方も、まずはお気軽に当院にご相談ください。
